目印はフォトジェニックなウォールアート
秩父往還道沿いを歩くとすぐ、大きな窓にコンクリート壁の店舗が見えてきます。焼肉店というよりカフェのような外観が印象的です。
外壁にはストリート風のミューラルアート(壁画)が。よく見ると、山々や温泉、川下りなど、秩父を象徴するイラストが描かれています。
1階フロアはソファー席が中心。ゆったりとスペースがとられているので、気兼ねなくくつろげます。ダクトもしっかりと設備され、煙の匂いは感じません。キッチンを囲むカウンター席もあり、おひとりさまでも居心地が良さそうです。
さらに2階に上がるとムードは一転! 白を基調としたシンプルな内装に派手なネオンが目を引く、韓国カフェのような雰囲気です。一般的にイメージする焼肉店とは違い、遊び心とポップカルチャーが満載な空間です。
山形牛の一頭買いをメインとしたラインナップ
店のオーナーを務めるのは鬼島利英(きじまとしひで)さん。
実は「KOME to NIKU」のオープン前、2019年9月から2022年5月までの3年弱、秩父市役所のそばで牛タンとサンドイッチの店「LAMP」を経営していました。この店は"秩父市チャレンジ飲食店"という企業支援プロジェクトのサポートを受け、期間限定での出店でした。
「次の展開を考えていたところに、たまたま新聞で開店の経緯を知った地主さんから「空いている物件があるから、ぜひ使ってくれないか」とお手紙をいただいたんです。嬉しかったですね」。
20年近く焼肉店で働いていたこともあり、肉の知識が豊富な鬼島さん。「以前、山形牛専門店で働いていたので、仕入れルートは元々あって。いずれは山形牛をメインでやりたいなと思っていたんです」。和牛に興味を持ち始めたのが山形牛だったこと、蔵王温泉で仕事をしていた時期があるなど山形に縁が深かったことから、山形牛をメインに据えることになったそう。
「山形は夏冬の寒暖差が大きく、月山のきれいな雪解け水がふんだんにある、牛の飼育に適した環境。脂の融点が低く、食べた後に感じる脂の甘さも特徴です」。
店では特にサーロイン(ステーキ2,420円)は人気が高いそう。「焼肉店でサーロインから無くなることは珍しい」そうですが、見事なサシが入った断面がとても美しく、見るからにおいしそう!
「うちの強みは山形牛を一頭買いしているので、いろいろな部位を提供できること。秩父では牛肉の部位をいろいろ選べる店が意外と少ないんです」。
写真はおすすめ和牛4種盛り合わせ(4枚盛り5,005円)。4種1枚盛り1,100円から人数に合わせてオーダー可能なのも嬉しいところです。
イチオシはサーロインステーキの丼まぶし!
多彩なディナーメニューの中から、鬼島さんが「ぜひ食べていただきたい」と推すのはサーロインステーキの丼まぶし(3,300円)。サシが入ったサーロインを炭火で焼くと、脂がしたたり炎が立ち上がります。
食べやすくカットされた肉が丼にどどーん! まずはジューシーな肉のおいしさをダイレクトに味わったり、ご飯と一緒に楽しんだり。
ほんのり甘い脂をまとったサーロインのとろけるような柔らかさを堪能! 最後はじっくり煮込んだコムタンスープでお茶漬け風に。上質なサーロインを十分に味わい尽くしました。
ランチやテイクアウトメニューも充実!
ディナーのイメージが強い焼肉ですが、こちらではランチの焼肉メニューも充実しています。山形牛焼肉ランチ(1,760円)や、山形牛焼肉と秩父豚ホルモンランチ(1,650円)など、約18種がラインナップ。ちなみに米は山形がルーツの「つや姫」です。現在は宮城に住む農家の友人が作る「つや姫」を使用して、羽釜炊きしているそうです。
チキンステーキ弁当(760円)、山形牛すじ肉のカレー弁当(1,296円)など、価格を抑えたお弁当も揃っているので、羊山公園の散策や秩父ドライブのランチ用に購入するのもおすすめです。
オープンして約2年、店は"コメニク"と呼ばれて地元に愛される存在になりました。「久しぶりに秩父に帰ってきた仲間との食事や誕生日、秩父観光の思い出づくりなど、ちょっと特別な食事をしたいときに足を運んでいただければ嬉しいですね」と鬼島さん。上質な山形牛に舌鼓を打ちながら語らうひとときは、きっと思い出深い時間になることでしょう。
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