体験するのは、西武線沿線にお住まいの海木さん。
もともと帽子が好きな海木さんは、世界でたったひとつのオリジナル夏帽子が作れるということで、今回の企画を楽しみに参加してくれました。
教えてくださるのは国分寺と銀座で帽子教室を主宰する荒井先生です。
今回は「あらい静枝帽子教室」の体験授業で実施している、夏帽子作りにチャレンジします。
まずは帽子の型選びから。
いくつかある型の中から、海木さんが即座に決定したのは、つばが広めの夏らしいデザインの型です。
帽子のベースとなるのは、藤の蔓を編んだもので、天然素材のため色や素材に個性があり、オリジナル帽子を作るのにぴったり。
早速、帽子の型に藤の蔓を編んだものを被せて帽子の形を整えていきます。
裏側から霧吹きで湿り気を与え、藤の蔓の編み目に沿って強く撫でるように手を這わせ、帽子の型に形を合わせていく「盛り込み」と言う作業を行います。
「すごい!帽子の形になっていきますね!」と楽しそうな海木さん。
「この作業、楽しいでしょ!」と先生も得意げです。
徐々に形が整ってきたところで、ロープで帽子のつば元あたりをしっかりと締めて画鋲で留める作業へ。表面の作業が終わったら、つばが型に沿うようにひっぱりながら、余った部分を折り返し、こちらもしっかりと画鋲で固定します。
「キレイな帽子の形になりましたね、作業も早いですよ」と先生。
ここからはいよいよ帽子を仕上げていく工程に入ります。
まずはキレイな帽子の形をキープするために、湿らせた布を被せたアイロンを使って形を定着させます。
先ほど固定するために付けたロープを外し、代わりに伸び止めテープをマチ針で固定し、帽子の前と後ろがわかるように目印を付けたら、型から外します。
すごくキレイな形の帽子ですね!」と嬉しそうな海木さん。
普段は小学生のお母さんで、仕事と家庭を両立する中で、なかなか自分だけの時間は作れないということでしたが、今回は自分のための帽子作りに没頭できる時間がとても楽しい!と作業の合間に語ってくれました。
ここからはミシンも使います。まずは、折り返したつばの部分をミシンで縫い、余分な部分は裁ちばさみで丁寧に切り落とします。
サイズベルトをマチ針で固定し、こちらもミシンで縫っていきます。
この時のミシン糸は、上糸は黒色で下糸はベージュにし、ミシンで縫った部分が目立たないようなさりげない工夫も。
そして最後にリボン付けの作業。
アンティークの様々なデザインのリボンの中から、海木さんは夏らしい水色をチョイスしました。
「夏らしくて絶対おすすめよ!」と先生も太鼓判を押していました。
手縫いで丁寧にリボンと帽子を縫い合わせていき、ポイントとなるコサージュ風のアレンジは先生にサポートしていただきながら、約3時間かけて、世界でたったひとつの夏帽子が完成しました!
「今回初めて帽子を作ってみたことで、もしこの帽子のどこかが壊れたとしても、どう直せばいいのかわかるから、一生ものとして大切に使っていきたいと思います」と海木さん。
自分の手で作った帽子は、きっとこれから長い年月をかけて大切な相棒となってくれるでしょう。
「あらい静枝帽子教室」は通常のコースでは、帽子の型作りから学べるため、全国から帽子を本格的に学びたい生徒さんがやってきます。
また今回体験した帽子以外にもコサージュ作りの体験授業もあるため、まずは気軽な体験から、自分のために、1針1針丹念に作り上げていく喜びや楽しさをあなたも味わってみませんか?
※体験の内容は変更となる場合がございます。