お客さまに合わせた、やわらかいパンをつくる

場所柄、ご近所に住む小さなお子さまがいるママさんや、長年この地に住む年配の方が来店する。2002年にオープンして18年、同じ場所で営業してきた。だからこそ、目に見えてわかるのが、来てくれるお客さまの年齢が上がってきたことだ。

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お客さまからの要望もあり、やわらかいパンが好まれるようになってきたため、人気商品のあんぱんも、イギリスパンの生地を使ったもっちりと食べ応えのある生地のものと、やわらかく食べやすい生地の2種類で販売している。

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ご主人の岩田淳一さんは、もともとバゲットやイギリスパンなど、生地や皮がもっちりと食べ応えのあるパンが好みだったが、お客さまのニーズに応えるように、やわらかいパンをつくるようになってきた。
「自分の好みを押し付けるのではなくて、あくまでもお客さまが求めるものをつくる。それが僕の仕事」とご主人。そうしたお客さまの好みの変化を見逃すことなく、お客さまに合わせたパンづくりを大事にしている。
「みなさん、パンが好きなんです。食べたい気持ちはあるけれど、どうしても食べづらいものもある。だから、うちのパンで喜んでいただけるようにしたいんです」。

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クリームパンを凍らせたら?新発想から生まれた人気商品

夏の人気商品「凍っちゃった!!クリームパン」は、とあるテレビ番組を見ていて思いついたもの。夏場、お弁当を腐らせないよう、凍らせて持って行くというアイデアを真似て、クリームパンを凍らせてみようと考えた。

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ブリオッシュのような生地を使っており、食感はシューアイスに近い。 クリームは濃厚なアイスクリームのようで、ひと口食べるほどにひんやりとろけるおいしさ。初夏〜秋口までの暑い時期に販売し、大ヒット商品に。
「いろんなものを見ているうちに、商品化するといいんじゃないかなと思いつくんです。階段の上り下りの最中に思いつくこともありますよ」。
お客さまが食べやすいものは何だろう? おいしいと言ってもらえるものは何だろう? 岩田さんの頭のなかにあるのはいつもパンのこと。お客さまのこと、おいしいパンのことをいつも考えているから、ふとした時にひらめくのだろう。

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すべてのパンにファンがいるから

パンの価格はほぼすべて100円台で、驚くほどお手頃な価格だ。
「150円を超えないように工夫して、値段を抑えるようにしています。毎日食べてほしいから、そこは努力しないと」。
パンの種類もオープン当初から次第に増え、今では70種類にもふくれあがった。
「それぞれのパンにお客さまがついているんです。パンによってお客さまの顔が思い浮かぶほど。週に何回も来てくださる方もいて、お気に入りのパンを楽しみにしている方もいる。だから、なかなかやめられなくて、新しいパンが増え続ける一方なんです」と奥さんのじゅん子さん。

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たくさんあるパンのなかからおすすめは?と尋ねてみると、「好きなものを選んでください。どのパンでもきっと気に入ってもらえるはずです」と、自信一杯に答えてくれた。
おいしいパンをつくっているという自負。お客さまのために毎日パンをつくり続けてきた岩田さん夫妻だからこそ言える、その言葉に、このお店が愛される理由がわかった。

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※価格はすべて税込
※営業時間、販売商品、価格等が変更になる場合がございます。