北欧スタイルらしい、シンプルで洗練された雰囲気のベーカリー

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鷹の台の目抜き通り・たかの台本通りをのんびりと歩いていると、木製のベンチシートと、青と黄色で描かれた家のマークの立て看板が見えてきます。ここが今回のお目当ての「torpet(トルペット)」。

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「トルペット」とは、スウェーデン語でサマーハウスを意味する言葉。郊外で短い夏を楽しむ別荘のような、自然豊かな場所に佇む小さなベーカリーです。
お店は外観も内装もいたってシンプル。けれど、どこか心地が良いのは、北欧スタイルの特徴である木のぬくもりに満ちているからなのでしょう。

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テーブルのショーケースには、スウェーデンではおなじみのパンがならびます。
お店には工房も構えていて、スウェーデン人のアダム店長をはじめとしたスタッフたちが丁寧に生地をこね、大きなオーブンでしっとりふっくらと焼いています。

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「トルペット」は、世田谷区豪徳寺で北欧の焼き菓子を販売する人気店「fikafabriken(フィーカファブリーケン)」の姉妹店。両店のオーナーである小原愛さんはスウェーデン在住経験があり、その時に毎日のように通ったベーカリーショップの魅力を知ってもらえる場を作りたいと、2021年10月に店を構えました。
「鷹の台の街の雰囲気がどことなくスウェーデンに似ていたんです。自然が豊かでのんびりとしていて」と小原さん。当時を思い出しながらにこやかに話す姿が印象的です。

スウェーデンの味わいをそのままに再現した定番のパン

「トルペット」では、常時6~7種類のパンがショーケースにならびます。どのパンもスウェーデンの人たちが愛するなじみ深いものばかりですが、その中でも特に代表的なメニューがこちら。

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右が「シナモンロール」(330円)、左が「カルダモンロール」(330円)。
日本ではシナモンロールというと表面にアイシングがたっぷりとかかった甘いパンを思い浮かべますが、スウェーデンスタイルは、甘みを生かしながらもかりっと焼き上げるのが特徴です。スパイスがほどよく効いていて、爽やかな後味も楽しめます。
カルダモンロールは、生地はシナモンロールと同じですが、スパイスの女王とも呼ばれるカルモダンが練り込まれているので香りがより引き立っています。

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右下はポピーシード(ケシ)を表面にたっぷりとのせたパン(200円、2個で380円)。左上はチーズがのったパン(200円)です。スウェーデンではロールパンのように頻繁に食卓にならぶパン。生地のきめが細かく、香ばしさの中にしっとりした味わいが楽しめます。

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「黒パン」(ホール800円、ハーフ400円)は、日本でいうところの食パンのような存在です。ライ麦にキャラウェイというハーブを練り込んで焼いたパンは、噛むほどに素材の甘みが楽しめ、キャラウェイ独特の柑橘系の爽やかな香りがふんわりと広がります。

おいしいコーヒーを味わいながら「フィーカ」を楽しむ

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「トルペット」は、コーヒーも人気です。注文が入るとバリスタの澤崎譲士さんが一杯ずつハンドドリップでコーヒーを淹れてくれます。

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ハンドドリップコーヒー(480円)は、その時期に合わせて産地や農園などを吟味したコーヒーです。現在は1種類のみですが、今後は3種類くらいから選べるようになるそう。店内でいただく場合は、湯呑碗のような器に入れてくれます。ガラスのコップに注がれたカフェラテ(530円)も人気のドリンク。

スウェーデンの人たちは、「フィーカ」と呼ばれる時間をとても大切にしています。フィーカとは、甘いものやパンを食べながらコーヒーを楽しむ、いわゆる"おやつ時間"のこと。「トルペット」で体験できるのは、そうした豊かな時間の文化なのです。
おいしいパンとコーヒーでほっとひと息。フィーカの魅力を「トルペット」でぜひ体験してみてください。

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