ピンク色のじゃがいも掘りに夢中!
「小山農園」がスタートしたのは1920年代のこと。一般的な野菜を長年育ててきましたが、三代目・小山三佐男さんが就農したことを機に、2012年からはカラフル野菜・ヨーロッパ野菜を作り始めました。現在は立川市を中心に、飲食店やホテルなどに野菜を出荷しています。生産している野菜は約160種類。少量多品目にこだわっており、種類は年々増え続けているのだそう。
小山農園が所有している畑は7か所。今回はそのうちの2か所を回り、野菜を収穫させていただきます!
野菜収穫を体験するのは、小学4年生の絵空ちゃんと小学1年生の実杜ちゃんの姉妹。長靴と軍手を身に着け、小山さんの案内でさっそく畑に入っていきます。
足を踏み入れると、土はとてもふかふか! 「野菜は土づくりがすべて。耕した土のやわらかさをこどもたちにも知ってもらいたいんです」と小山さんは話します。
まずはじゃがいも畑に向かい、小山さんのレクチャーを受けます。
「茎を持って、上に引っこ抜くんだよ。まとめて、ぐっと!」
小山さんに続いて絵空ちゃんが挑戦。茎を掴んで引っ張ると、さっそくじゃがいもがとれました!
ここでとれるじゃがいもは「デストロイヤー」や「ノーザンルビー」といったピンク色のもの。「シャドークイーン」という紫色のじゃがいももあります。「調理すると色が出るので肉じゃがには向きませんが、フライドポテトやポテトサラダにすると見た目も楽しいですよ」と小山さん。さつまいもと栗を掛け合わせたような味で、東京でつくっているのはここだけなのだそう。
すぐにじゃがいも堀りに夢中になったふたり。土を掘っては「どこにあるかな?」「あったー!」「おっきいの見つけた!」と元気な声が飛び交います。「1回掘ったら、出てこなくなるまで掘ってから次の場所に行くんだよ」という小山さんの教え通り、土を手でかき分けながらじゃがいもを探します。
ハートの形のじゃがいももとれました!取材時は晴天が続いたため豊作。じゃがいも掘りに熱中しているうちに、山積みになりました。「楽しかった! じゃがいもがお宝みたいにざくざく出てくる」と絵空ちゃん。
続いて小山さんとふたりが向かったのはビーツの畑。栄養たっぷりの真っ赤な根菜です。じゃがいもと同様、小山さんに「茎をぐっと押さえて、ゆっくり引き抜くんだよ」とレクチャーを受けてから挑戦。
ふたりとも上手に抜くことができました!
お次はフリルレタスの収穫。名前の通りふさふさした葉が特徴のレタスで、サラダなどに使われます。こちらも都内で生産している農家はかなりめずらしいのだそう。
本来はもう少し大きく育ってから刃物を使って収穫しますが、今回は刃物を使わず手で取ることに。根っこを持って引き抜くと、上手にとれました!
あま~い白トウモロコシをガブリ!
ここで別の畑に移動。先ほどとは打って変わって、きゅうりやなすなど背の高い野菜がずらりと並びます。
ここで収穫するのは、またまためずらしい白トウモロコシ「雪の妖精」! この畑にはなんと2,000本ものトウモロコシが植えられているのだそう。
こちらもまずは小山さんにとり方を教えてもらいます。
「これを取ってごらん。ここを持って、上から押さえて、ぱきぱきっと」
さっそく絵空ちゃんがチャレンジ。トウモロコシの根本を持って、しっかり押さえます。
ぱきぱきっという小気味いい音が聞こえて、トウモロコシがとれました! 奥では実杜ちゃんが挑戦中。
茎から折れてしまったのでちょっと大きめですが、実杜ちゃんも無事収穫できました。
小山さんが皮をむくと、中には真っ白でつやつやの実がぎっしり詰まっています!
「このトウモロコシはなんと、生で食べられるんだよ。食べてみよう!」
畑でとれたての白トウモロコシをみんなで試食することに。口を大きく開けて、白い実にがぶっとかぶりつきます。
「んんー、おいしい! シャキシャキ!」
小山農園の白トウモロコシは甘みが強く、糖度は17度以上とメロン並み。生で食べられるのは薄皮がやわらかい状態のときだけなので、とれたてならではの贅沢な体験です。
ふたりの「おいしい!」の声を聞いた小山さんは、「みんなに『おいしい』って言ってもらうために畑をやっているんですよ」と笑顔を見せました。
最後はきゅうりのアーチの中で記念撮影。ふたりに今日の感想を尋ねると、
絵空ちゃん「いろいろな色の野菜があっておもしろかった! 特にじゃがいもを掘るのが楽しかった」
実杜ちゃん「楽しかった。トウモロコシがおいしかった」
と答えてくれました。
小山さんに「ありがとうございました!」とお礼を言って、本日の体験は終了です。
有名ホテルにも卸している野菜たち
小山さんはかつて実家の蕎麦屋で働いていましたが、結婚を機に小山農園の農業を手伝うようになりました。2010年からは専業農家になり、最初の1、2年は肥料のまき方やトラクターの乗り方など、農業の基礎を学びます。
野菜の付加価値を高めようと思い、カラフル野菜やヨーロッパ野菜を作り始めたのは2012年のこと。交流のあった飲食店の方から「こういう野菜がほしい」という現場の声を聞いたことも後押しになりました。最初は試行錯誤の連続でしたが、次第に評判が広がり、今では有名ホテルにも野菜を卸しているといいます。
シェフも訪れることがあるという収穫体験は、小山さんの予定が空いている日であれば対応可能とのこと。スーパーではなかなかお目にかかれない野菜を自分の手で収穫するのは、貴重な体験になること間違いなしです。季節によってとれる野菜の種類や数は異なるので、詳しくはWebサイトから問合せてみてください。
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