店主が自らリフォームした唯一無二の空間
東大和市駅から出てすぐの大通りから小さな路地を一本入ったところに現れる「タイ食堂カオチャイ」。ポップな緑色の外壁と丸い看板が目印のお店です。タイ語が書かれた赤いポストやタイの国旗がさりげなく飾られています。
1階はテーブルが4席とカウンターが2席。タイの街中にあるような雰囲気を醸しつつ、おしゃれなカフェのようでもある不思議な空間です。店内の雑貨のほとんどは店主がタイに行って自ら買ってきたものだそう。
「タイらしさを出すというよりは、自分たちの好みを詰め込んだらこうなりました」と話すのは、店主の重見太一さん。以前飲食店として使用されていたテナントを自分好みにリフォームし、壁などはご夫婦で塗り替えたのだそうです。
2階は真っ赤な壁とギンガムチェックが印象的な板の間の座敷スペース。家族連れや団体のお客さまでもゆっくりとご飯を食べられます。
タイで体験した味をそのままお店の味に昇華させていく
テーブル席には砂糖、唐辛子入り魚醤、粉唐辛子、唐辛子入り酢の4種類の調味料セット「クルワンポン」が。カウンターには自家製のにんにく入りナンプラーや唐辛子オイルも用意されています。
メニューを開くと、そこにはガパオライスやカオマンガイ、パッタイなど、それぞれの特徴をとらえた色とりどりのイラストが。これは重見さんの友人が描いたもので、友人のお顔のイラストで料理の辛さも表現されています。
「このメニューに載っているものは基本的にタイの中心地で食べられているメニューです。毎日変わる"おすすめメニュー"は地方の料理が多いですね」。
つい最近もタイを訪れたという重見さん。タイでも地方によって特色のある料理が多く、行くたびに異なる地域に足を運んでは、新しい発見を楽しみ、お店の料理に反映しているのだそう。日替わりのおすすめメニューのファンも多く、常連さんたちは毎回その味の感想を伝えてくれるといいます。
本場の味にこだわった定番メニュー
一番人気の「ガパオライス」(880円)は、現地の味に忠実に仕上げています。具はシンプルで、あらびきの豚肉、インゲン、ホーリーバジル、タイ産唐辛子だけ。スッと鼻に抜けるような辛さとインゲンのサクサクした食感がやみつきになるおいしさです。卵に自家製ナンプラーをかけるとさらに深い味わいに。辛さは0~3まで選べますが、おすすめは2辛とのこと。
料理のお皿も重見さんがタイで買ってきたもので、料理の色合いやその日の気分に合わせて選んでいるのだそう。パッと明るい印象のお皿が似合う春雨サラダ「ヤムウンセン」(880円)も人気メニューのひとつです。
こちらも現地の味を再現するため、具材も味つけもタイで使われているのと同じものを使用。春雨、えび、セロリのそれぞれ違う歯ごたえが楽しく、甘み、辛味、酸味が絶妙に混ざり合った味付けは食欲をそそります。こちらもオーダーの際にお願いすれば辛さの調節ができます。
訪れるたびに何かを受け取れる‟カオチャイ"な場
店内では、タイのイサーン地方で主に作られる「パーカオマー」というマルチ布や、お店のオリジナルエプロンなども販売。オンライン販売で人気のユニフォームパンツやカオチャイパンツの出張販売が行われることもあります。
店名の「カオチャイ」はタイ語で「理解する」という意味。「カオは‟入る"、チャイは‟心"という意味です。料理屋を開くときに"心に入る"という言葉がいいな、と思って名付けました」。
ひと口ごとにタイの熱気と作り手の思いが感じられる「カオチャイ」の料理。異国の風を感じたくなったら、この味を楽しみに訪れてみませんか。
※価格はすべて税込。
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