bookstand_1.jpg西武秩父線「東吾野駅」から徒歩20分、本日の目的地「きまま工房 木楽里(きらり)」に到着しました。大きな木馬が目印です。

bookstand_2.jpg工房内へ入ると、 爽やかな木の香りが広がります。

bookstand_3.jpg太陽の光と相性の良い、温かな香り。何の木だろう......と鼻をきかせていると、「スギとヒノキの香りが混ざった香りですよ」と優しい声が。その声の持ち主こそ、本日の講師、井上さんです。

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そして今回体験してくださるのは、都内在住の伊藤さん。聞くところによると"不器用"とのことでしたが、どんな作品が出来上がるのでしょうか。
早速、体験スタートです!

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1.年輪と木目を見て面を決める

用意していただいたのは、飯能を中心に育てられた「西川材」という木材。主に建築材として使用される良質な無垢の木材で、節が少なく緻密な年輪が特徴です。今回は柔らかく保温性に優れた"スギ"を使います。

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触ってみると、手に馴染みのあるしっとりとした感触。

bookstand_7.jpg年輪と木目を見て、どのように組み立てるかを決めます。年輪を見ると内側と外側があり、内側は時間が経つとささくれ立ってくるそうなので、外側を表にします。

bookstand_8.jpgまた、木目は下が広く、上にとがっている方が違和感なく安定して見えるとのこと。すべて同じ木から作られた木材ですが、木目も色も少しずつ違い、全ての面を見て完成図を予想します。

bookstand_9.jpg伊藤さんは白っぽくなっている部分を奥にしました。

2.デザインを考える

工房内にある見本を参考にして、本棚のデザインを考えます。伊藤さんは、角を丸く削り、横の面を丸くくり抜くデザインに決定!

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3.下書きをして糸のこぎりでカットする

「これで形を決めましょう」と井上先生が持ってきたのは、何枚もの薄い木片。
丸いカーブをかたどる型は、作業途中で出た木片やアクリルで作ったそうです。

bookstand_11.jpg好みの型を選び、木材へ下書きしたら、いよいよ糸のこぎりでカットします。
糸のこぎりは横に動かないので、下書きの線に沿って、ゆっくりと丁寧に木を動かします。中学の技術の授業以来という伊藤さん、その腕前は......。

bookstand_12.jpg時々木くずを吹き飛ばしながら、流れるような手つきでカットする伊藤さん。
「上手いですね、ほぼ完璧です!」と井上さんから感心の声があがりました。

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4.やすりで断面を研ぐ

カットした木材を万力(まんりき)という道具に挟み、木目に沿って一定方向にやすりをかけます。

bookstand_14.jpgスギは柔らかいところと硬いところで差があり、柔らかい部分はボコボコになりやすいとのこと。目の細かいやすりで正面部分全体を整えます。

5.板の中心にドリルで穴を開ける

板の中心に下書きをして、ドリルで穴を開けます。

bookstand_15.jpg板が動かないように手でしっかりと押さえ、レバーを数回に分けて引きます。板とドリルが接触するたびに、周囲へ木屑が飛び散り、摩擦熱で温められたスギの香りが充満します。

bookstand_16.jpgbookstand_17.jpg反対側の面からもドリルを当て、綺麗な丸をくり抜くことに成功!こちらも内側をやすりで研ぎます。

bookstand_18.jpg制作中の伊藤さんに講師の井上さんが、「ものづくりは本人の性格が表れる。君は几帳面な性格だね」と声をかけると、「自分でも驚いています(笑)」と、やすりをかける手を止めずに作業に没頭していました。

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6.木材を組み立てる

木材の加工が一通り終わったら、組み立てる作業へ入ります。釘を打つ部分に印をつけ、キリで軽く穴を開けます。

bookstand_20.jpg使用する釘は2種類あり、平らなものは底面、丸みのあるものは背面へ使い分けます。

bookstand_21.jpg木材を万力(まんりき)に挟み、井上さんにサポートしてもらいながら釘を打ち込みます。

bookstand_22.jpg中心にくる板は可動式で、木材同士の隙間を均等にして、釘はセンターへ打ち込みます。

bookstand_23.jpg全て釘を打ち終わったら、机を傷付けないように釘締めを使って釘を埋め込み、下書きを消しゴムで消したら完成です!

bookstand_24.jpg伊藤さん「制作を始めたら、気になる部分やこだわりたい部分が次々と出てきて、とても楽しかったです。出来上がったブックスタンドは会社へ持ち帰って、仕事に活用したいと思います!」

bookstand_25.jpg木楽里では、身近な生活雑貨や収納家具、リビングテーブル、お子様用のベビーベッドや学習机など幅広い木製品を作ることができます。地元の方々をはじめ、遠方からもお客様が訪れ、何回か分けて作品を作り上げることも珍しくないそうです。

bookstand_26.jpgまた、地元の子どもたちがよく遊びに来るそうで、飯能で生まれ育った木と、触れ合い、目で見ても楽しむことができるのが魅力の一つです。

bookstand_27.jpg井上さんは、「自分は不器用なので、今でも失敗ばかりしています。だからこそ、失敗した時はどうやってリカバーすればいいのかを、いつも考えています。ここでは、口だけ出して手は出しませんが、誰でも安心してものづくりを楽しんでもらえる場所だと思います。『木ってやっぱりいいね』と思ってもらえたら、それが私の喜びです」と話してくださいました。

bookstand_28.jpg良質な木製品を自分の手で作りたい方、都会とは違うゆったりとした時間の流れを感じたい方は、是非一度足を運んでみてください!きっと頭の芯からリフレッシュできるはずです♪

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※体験の内容は変更になる場合がございます。