飯能の山間に誕生した新スタイルのアウトドア施設
「ノーラ名栗」へ行くには、「飯能駅」の北口にある3番バス乗り場から湯の沢または名栗車庫、名郷行きのいずれかに乗車して「ノーラ名栗・さわらびの湯」で下車。バスは1時間に1~2本程度出ています。
サウナやグランピング、BBQ施設の利用は事前予約が必要。「ノーラ名栗」に到着したら、入り口付近にあるレセプションで受付を済ませます。初めて利用する場合はスタッフが施設の場所や利用方法を案内してくれるので安心です。
グランピングとは、華やかさを意味する"グラマラス"と"キャンピング"を組み合わせた造語で、直訳すると「華やかなキャンプ」。ワンランク上のキャンプを楽しめる施設なのです。
「ノーラ名栗」には全部で10棟のグランピング施設があり、ペット同伴で宿泊可能なタイプや、スロープが付いたバリアフリー対応のタイプもあります。上の写真の手前部分はたき火が楽しめるファイヤーピット。ぱちぱちと燃える火を眺めながら会話を楽しむのはもちろん、ただ静かに過ごすだけでも落ち着いた時を過ごすことができます。
グランピング施設のあるエリア(GLAMPING FIELD)は、宿泊者のみ利用可能です。セキュリティカードでロックを解除してエリア内へ。
宿泊するテントのほかに、BBQ機材を備えたテラス、ハンモックも自由に利用できます。広々としたスペースをまるまる貸し切りで使えるのはとても贅沢。宿泊料金にはサウナの使用料も含まれているので、グランピング宿泊者はナイトサウナを楽しむこともできます。
ベッドメイキングが完了したテント内を見学させてもらいました。この日は3名で利用するため、エキストラベッドが1台加わったアレンジタイプです。
テント内にはソファーやテーブルのほかに、冷暖房器具や冷蔵庫、空気清浄機なども完備されていて至れり尽くせり。オリジナルのガウンやスリッポンなどのアメニティも充実していて、サウナエリアへ出向くときにも重宝します。
フィンランド式のアウトドアサウナで心身共に「ととのえる」
続いて訪れたのは、テントサウナが立ち並ぶエリア「SAUNA CLUB」。サウナというと屋内施設のイメージが強いですが、「ノーラ名栗」ではサウナ発祥の地であるフィンランドの様式にならい、屋外に施設が造られています。
エリア内には9張のテントサウナⓇがあり、テント1張あたりの定員は4名。12名定員の大きなテントサウナもあり、いずれの施設も貸し切りで利用できます。
テントのファスナーを開けるとむわっとした熱気に包まれます。その熱気は、中央に配したサウナストーンのベストな状態を示す合図のようなもの。更衣室で水着に着替えて軽くシャワーを浴びたら、いよいよサウナタイムの始まりです。
サウナストーンにアロマ水をかけて、立ち上る蒸気をタオルなどで仰ぎながら汗を流すのがフィンランド式。「ノーラ名栗」では、ロウリュと呼ばれる本場のスタイルが楽しめます。数種類のアロマオイルが用意されていて、好みの香りをセレクトできます。心地良い香りに満たされて発汗を楽しみ、"ヴィヒタ"と呼ばれる白樺の若い枝葉を束ねたもので全身を叩いて血行を促します。お肌を引き締める効果も期待できることから女性にも大人気です。
薪を割る体験も人気です。薪割り台に木を設置して斧を振り下ろし、刃が刺さったらそのまま木が割けるまで叩きつけるように振り下ろします。コツがつかめてくると面白いように薪が割れて、ストレス解消にもなります。
サウナで体を温めて、屋外プールでクールダウン。このサイクルを繰り返して楽しみます。青空の下、プールにぷかりと浮かぶのはそれだけで特別な気分。エリア内には寝そべることができるチェアも用意されているので、休憩を取りながら1日をかけてゆっくりと楽しめます。
ジューシーなお肉料理と地産地消の野菜のグリルに舌鼓
お待ちかねの食事はBBQスタイルでいただきます。「kokkoBBQ(コッコバーべキュー)」は、敷地内の中央にあり、テントの下に用意されたキャンプ用コンロでお肉や野菜を焼きながら会話の弾むひと時を過ごせます。
BBQには3つのプランがあり、今回いただいたのは「Joki(ヨキ)」プラン(一人3,500円)。埼玉県で収穫された野菜は季節ごとに種類が異なります。夏を間近に控えた時期はピーマンのおいしさが際立ちます。「種までおいしいので丸ごとがぶりとお召し上がりください」と、案内してくれたスタッフさんも絶賛。オージービーフやワイルドに切り分けた国産豚、チーズとマッシュルームを巻いたベーコンなど、お肉も旨みぎっしりです。
グランピング宿泊者は、テント脇に設置されたウッドデッキのテラスで夕食として味わうことができます。北欧の主食のひとつであるじゃがいもをマッシュしてバターで和えたマッシュポテトも絶品。お手製のリンゴンベリー(こけもも)ジャムと一緒にどうぞ。
地元名栗の名産品をお土産に
お土産選びは、名栗の名産品や野菜を販売するカフェ&ショップ「YAMASEMI」がおすすめです。
ここでは電動アシスト付きの自転車レンタル(1,000円/1時間)も行っていて、近隣の名栗湖に出かけたり、川や渓谷で自然を感じたりと、名栗の魅力にふれることができます。
ショップではオリジナルのサウナグッズも販売しています。サウナクラブオフィシャルTシャツは3,800円。訪問記念のステッカー(300円)やうちわ(500円)も人気です。
名栗のソウルフードともいうべき名栗まんじゅう(1個120円)は、地元のお母さんたちが心を込めて作っています。ボリュームたっぷりで1つでも十分お腹いっぱいに。甘じょっぱい味噌付け饅頭(350円)もおすすめです。
「ノーラ(Nolla)」は、フィンランド語で「ゼロ」を表す言葉。自然の中でゼロに戻り、新しい自分をスタートさせてほしいという思いを込めて名づけられたそうです。
緑の香りに心満たされ、鳥のさえずりに心地良さを覚える1日が心身をリフレッシュさせてくれるはずです。都心からすぐのロケーションで北欧を旅するような体験をぜひ。
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