かわいい店内に大人も子供もウキウキ

夢の世界......こどもなら歓声をあげることだろう。天井にはハートのモビールがゆらゆらと揺れ、棚は色とりどりのリボンに飾られたお菓子の詰め合わせが棚を埋めつくされ、入口正面のショーケースにはホールケーキが大小20台ほど並んでいる。こどもでなくても、歓声をあげたくなる楽しい演出だ。

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「修業した店の雰囲気が好きで、同じような横長、ガラス張りの店を探し、たどり着いたのが川越でした」と話すオーナーの尾山誠さんは、有名パティシエを輩出してきた東京・世田谷の「アルパジョン」で修業後、26歳で渡仏。南仏を中心に3年間、フランスのパティスリーに勤務した。

「アヴィニヨンでは初めてレストランでのデセールづくりを経験し、ケーキづくりにも活かしています」。

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フルーツ盛り盛りのケーキに目は釘付け

ショーケースを見ると、フルーツをふんだんに使った華やかなケーキがたくさん。
「フランス菓子にこだわらず、こどもからお年寄りまで誰もが楽しめるケーキ、新鮮なフルーツを使ったケーキづくりは、今も守っている師匠からの教えです」と尾山さん。

まず目を引いたのは、毎年、4月くらいになると始まるという「メロンシャンティ」(550円)だ。ちょっとレトロでなんともかわいい。手のひらサイズのメロンの半割の中に、スポンジクラムとカスタードクリーム、生クリームが入っていて、上はくりぬいたメロンで覆われている。その味わいはメロンのショートケーキ。ふわっとやさしく、甘さは控えめだ。「2個でも食べられるように」と砂糖は控えめにしているそうだ。

赤、緑、黄色、オレンジが断面からのぞく「ポタジェロール」(430円)も気になる。クリームに軽い酸味があって爽やか。「生クリーム、カスタードクリーム、それにヨーグルトを入れているんです。さっぱりさせるために少量のオレンジリキュールも使っています」と尾山さん。中に入るフルーツは季節によってマンゴーになったり、イチゴになったり。

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手づくりへのこだわりを表す店名

フルーツのケーキも人気だが、実は断トツ人気は「モンブラン」(540円)。一般的なモンブランは土台にメレンゲが使われるが、このお店のモンブランの中には、サクサクのパイタルトにカスタードクリームと刻んだ栗、生クリームが隠れている。

2006年にオープンして15年。観光客も多いが、お客さまの多くは地元に住む人々だ。それが尾山さんの目指した店でもある。だから地元の人たちが、自分の住む街のお菓子として贈れるギフト菓子も豊富にそろえている。「蔵のお宝大判小判」(180円)はフィナンシェ。「かわごえ季(とき)めぐり」は川越抹茶を使った焼き菓子だ。

最後に尾山さんに店名の由来を聞いた。フランス語で「自家農園」を意味するポタジェだが、そこから転じて、「自分ですべてつくる。手づくりへのこだわりを表したい」という思いでこの名前をつけたそうだ。観光の最後には、川越土産も見つかるこのパティスリーに立ち寄ってみたい。

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※価格はすべて税込
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