LINEで送る本場フランスからやってきたカヌレ専門店
ボルドー色のテントとカヌレのロゴマークが目印の「アトリエ モンカヌレ」は、2017年10月にオープンしました。
迎えてくれたのは店主のフィリップ・シモンさんと妻の寛子さんです。おふたりはフィリップさんの出身地であるフランスで出会い、結婚しました。９年ほどフランスで暮らしていましたが、フィリップさんの両親が亡くなったことをきっかけに家族の大切さを実感。寛子さんの家族が住む日本で暮らすことを決めました。
カヌレはフランスのボルドー地方発祥のお菓子。溝のついたカヌレ型にラムやバニラを効かせた生地を流し込み、外をカリッと、中はしっとりと焼き上げます。あまり甘いお菓子を好まなかったというフィリップさんにとって、カヌレは数少ない好きなお菓子なのだそう。
「もともとお菓子を作ることは好きでしたが、全くの独学です。なかなかおいしいカヌレに出会えないので、自分の好きな味を自分で作ることにしました」。
フランスではメトロの運転士を務めていたフィリップさん。仕事とは別に、自分のためのカヌレ作りに没頭するようになってから、かれこれ20年近く経っているそうです。フランスではホームパーティーで手料理を振る舞ったり、手土産として持って行ったりする機会が多く、そのたびに友人たちから「カヌレを作ってほしい」とリクエストを受けてきたのだとか。
日本に訪れてからもカヌレの腕を磨き続けているうちに「カヌレを買いたい」と頼まれる機会が増えたことから、販売ができるよう出店を決めました。
店内にはテーブル席が用意されていて、ゆったりとカフェタイムを楽しめます。
「フランスはカフェ文化が根付いているので、早朝からカフェに訪れる人が多いんです。この店舗を見つけたときにちょうどいい空間があったので、カフェスペースも作ることにしました」と寛子さんが教えてくれます。
カフェスペースでは閉店後に月２回、フィリップさんが講師を務めるフランス語会話教室も開かれています。１月にはフランスの新年に欠かせない伝統菓子「ガレット・デ・ロワ」が振る舞われるなど、フランス文化にも触れられる講座です。気になる方はお店に問合せてみてください。
自分の好みを追求したクラシックなカヌレ
「アトリエ モンカヌレ」の「カヌレ」（１個300円）は、パリッとした表面としっとりやわらかな生地で食感のコントラストを楽しみながら、芳醇なラムとバニラの香りをたっぷりと味わえます。
「小麦粉や卵、砂糖、牛乳を使ったシンプルなお菓子ですが、温度管理をしながら長時間焼くことでこの香りや食感を実現しています」。
ラム酒はカヌレ作りにおいて最高峰と言われているネグリタの「ダブルアローム」を使用。ラムの香りだけを残してアルコール分は飛んでいるので、お子さまでも食べられます。
カヌレは売り切れてしまうことも多いので、確実に購入したい方はぜひ事前予約をご利用ください。当日のご連絡でもOKですが、イベントなどでたくさんご入り用の方は３日前までの予約が必須です。
カヌレの他には２種の焼き菓子も販売中。アーモンドが香るふんわり食感の「アマレッティ」（１袋450円）と、ココナッツをたっぷりと使った「ロシェ・ココ」（１袋450円）で、どちらも小麦粉や牛乳は使わないグルテンフリーのスイーツです。
「お菓子はコーヒーや紅茶とあわせても良いですが、お酒との相性も良いんです。カヌレには赤ワイン、アマレッティ。ロシェ・ココには白ワインやロジェシャンパンがよく合います。アマレッティはスライスしたイチゴで挟んだり、細かくしてアイスクリームの上にかけたりしてもおいしいですよ」と、アレンジ方法やドリンクとのペアリングも教えてくれました。
店内では、お菓子３種とドリンクを合わせたお得な「お菓子と飲み物セット」（750円）もいただけます。初めての方にはぜひこちらがおすすめ！ カヌレによく合う「炭火焙煎ブレンドコーヒー」（220円）は、世田谷区にある「南蛮屋」の自家焙煎を使用しています。
日本でフランスの味を作り続ける中で、フィリップさんにとってうれしい体験がありました。
「帝国ホテルのフランス人シェフがこのカヌレをすごくおいしいと言ってくれたことを励みにしているんです」。
「カヌレは自分の赤ちゃんのようなもの」というフィリップさん。今後はイベント出店なども行い、一人でも多くの方にフランスのカヌレを味わってほしいと話してくれました。
装飾はせず、シンプルな形にこだわったカヌレを磨き続ける「アトリエ モンカヌレ」。本場の味をぜひ体験してみてください。
※価格はすべて税込
※営業時間、販売商品、価格等が変更になる場合がございます。
※新型コロナウイルス感染防止対策により、営業時間やご提供する商品が変更になる場合がございます。