LINEで送るあらゆる園芸シーンに対応するアウトドアガーデン
1961年創業の店を、社長の尾崎明弘さんが先代から引き継いだのは2007年のことでした。それ以来さまざまな取り組みを行い、2018年には体験型の店づくりを目指すリブランディング戦略を立てて店舗をリニューアルオープンします。「Feel the Power of Plants（感じよう！植物の力！）」をスローガンに、園芸専門店の色を全面に打ち出した現在の姿での営業が始まりました。
「価格の安いものから高いもの、園芸初心者の方が育てやすいものから上級者向けのものまで、豊富な品ぞろえがうちの特徴です」と尾崎さんが語る通り、たくさんの植物があふれる店内はレイアウトが日々更新され、いつ訪れても新鮮な驚きがあります。
カフェレストラン「GROWERS CAFE」を併設する１階の屋外"アウトドアガーデン"。花苗・花木・果樹が置かれている場所では、四季の花苗やリーフプランツ、バラ、宿根草、ほかでは見ることの少ない山野草や盆栽類などが販売されています。訪れた日はパンジー・ビオラが店頭で美しく咲いていました。果樹や花木も種類が多く、さまざまなタイプの庭に合う品種が並びます。
野菜・ハーブ・球根の並ぶ一角も。土や肥料などの園芸用資材も売られており、栽培を始めるのに必要なものがすべてそろいます。
まるでジャングル！植物が密集するインドアガーデン
店内の"インドアガーデン"にも、季節にこだわった生花を取り扱う生花専門店「ラフレシア」など、楽しいコーナーが広がります。
特に圧巻なのが、2階に配置された観葉植物。都内最大級の品ぞろえを誇る売り場内では大小さまざまな観葉植物が、所狭しと置かれています。
コロナ禍で在宅ワークが広まったことにより、室内で気軽に育てられる観葉植物の需要が高まり、植物を身近に置く人が増えたそうです。育てやすいものは一目でわかるように「初心者マーク」がついています。
尾崎さんは「初心者の方はパキラやガジュマルのような小さなものから始めると良いと思いますよ」と話します。
「それぞれに個性があるので、自分が素敵だと思う子を見つけてください。あとは水・温度・空気などの基本を理解して、それらを実践しながら育てていきます。わからないことがあれば気軽にスタッフに聞いてみてください」
「気に入った植物を、部屋のインテリアに合わせた鉢に植え替えるのも楽しみの一つですね」と続ける尾崎さん。店内では色とりどりの鉢も販売されています。
流行りが続くエアプランツのコーナー。土が不要で、場所を選ばずに飾れることで人気に火が付きました。ほかにもサボテンや塊根植物など、水をあまり必要とせず環境の変化に強い植物もよく売れているそうです。
観葉植物とならんで人気なのがアクアリウムのコーナーです。約300本の水槽が並ぶ売り場では、熱帯魚や金魚、メダカ、水草、苔、爬虫類に加え、小さい水耕栽培の観葉植物なども販売されています。
考え続けてたどり着いた、「植物の力を感じてもらえる店づくり」
尾崎さんは社長就任後、落ち込んだ売り上げを回復させるために試行錯誤を重ねたと言います。そのなかで手ごたえを感じたのが、観葉植物売り場をジャングル化したことでした。
「大量に仕入れた観葉植物が一気に届いてしまったときに、それを店頭に全部並べてみたところ、お客さまが『ジャングルみたい！』と言いながらその植物のあいだに入っていって。それを見たときに、もっと植物の力を感じられるようなお店にしていったら、訪れた人もワクワクして、植物の魅力に気づいてもらえるんじゃないかなと思ったんです」
遠方からも多くの人が訪れ、注目を集める園芸店となった同店。尾崎さんはお店のこれからについて、「植物のもつ素晴らしさが一瞬で伝わるような店作りを続けていきたいです。そしてお店で感じた楽しさを家にも持って帰ってもらって、育てる楽しさに連鎖させながら、花や緑があふれる地域づくりにも貢献していきたいです」と話します。一度訪れたら虜になること間違いなしの「オザキフラワーパーク」。ぜひ足を踏み入れてみてください。
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