イートインスペースは、お客さまの喜ぶ顔が見える場所

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2017年にオープンした「パティスリーカフェM.YASUHIKO」は、白い外観にグレーの看板が目印。扉を開けると幸せな甘い香りに包まれます。

オーナーの吉田友行さんは、大阪府出身。大阪のパティスリーや東京のフレンチレストランなどで修行を積み、自分のお店を構えるために物件探しをしていた際、初めて東久留米駅に降りたそう。

「東久留米は畑が多く、自分が住んでいた大阪の田舎と雰囲気が似ていて落ち着きます。最初に訪れたときにピンと来て、この場所でお店をやろうと決めました」と吉田さん。

お客さまは地元の方がほとんど。ケーキを買う際に笑顔で会話が交わされることも多く、ほのぼのとした空気が漂っています。

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ショーケースには彩り豊かなケーキが約14種類並んでいます。生クリームやショコララーム、チーズケーキなどはホールでも販売。「国産純正生クリームの苺デコレーション」(43,240円~)は、デザインが優美で見惚れてしまうほどです。

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その奥にあるイートインスペースは、天井や壁にドライフラワーが飾られていて、ついつい長居してしまいそうな落ち着いた雰囲気。お店を建てる際、どうしても店内で飲食ができるスペースをつくりたかったと、吉田さんは言います。

「やっぱり食べているときのお客さまの顔を見ることができると、やる気につながります。そのため、私もケーキを作るだけではなく、店内でサーブすることがよくあります。イートインスペースは特別な場所。笑顔で『おいしい』と喜んでいただいていると嬉しいですね。うちは小さなお子さまが泣いてもOKなので、親子連れのお客さまも多いです」

研究を繰り返してつくられた新作ケーキや季節のパフェ

いつも頭の中でケーキの構想を練っているという吉田さん。新たに知ったフルーツを素材として試してみたり、他のお店のケーキを食べて研究したりと、感性を研ぎ澄まして試作を繰り返しながら、「M.YASUHIKO」の新作ケーキは誕生し続けています。そのため、ショーケースのラインナップは入れ替わりが早いのも特徴。

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いちごがのった愛らしい「ムースフレーズ」(636円)は、甘酸っぱいいちごのムースの周りを、パリッとした食感のチョコレートでコーティング。食感の違いも楽しいひと品です。

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今回は新作ケーキの「シェフの気まぐれ」(648円)と「ホットコーヒー」(550円)もいただきました。「シェフの気まぐれ」は、アールグレイショコラのムースの中にフランボワーズのジュレが入っており、なめらかで濃厚な食感が高級感を演出しています。スイーツをイートインで食べる場合は、ひと口の焼き菓子が添えられるのも嬉しいポイント。

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ファンが愛してやまない、贅沢なパフェも店内でいただけます。その時期いちばんおいしい旬の素材を使うため、1カ月半から2カ月ごとに内容が変わります。取材に伺った日は、カボチャのアイスクリームやナガノパープル&イチジクのコンポート、カシスソルベなどが入った「秋パフェ」(1,879円)を提供していました。ひとつひとつ丁寧につくられていて、フルーツの濃厚な味わいを楽しめます。

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焼き菓子は14種類ほどあり、贈答用にもぴったり。なかでも人気なのが、東久留米名産の柳久保小麦を使用した、オリジナルの発酵菓子「ひがしくるロフ」(プレーン345円、ショコラ356円)。ふんわりしっとりとした生地にドライフルーツがたっぷり入っています。赤いリボンの持ち手がかわいい「くるロフパック」(プレーン2個、ショコラ4個入り1,344円)は、東久留米土産にもおすすめです。

幅広い層のお客さまとの心温まる交流に感謝

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お店では、お客さまとの温かい交流も生まれています。

「店名は、私の両親の名前を組み合わせて付けたのですが、ご夫婦ともに全く同じ名前だというお客さまが買いに来てくれたこともありました。小学生の女の子が『父の日にケーキをプレゼントしたい』と小銭を握りしめて来てくれたことも、思い出深いですね。たくさんの人とのつながりに感謝しています」と吉田さん。

さまざまな年齢層の方が利用するため、お子さまが好きなショートケーキから、洋酒がしっかりときいたサバランまで、ケーキを作る際も幅広さを意識しているそうです。

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「今後は、ひとりですべて切り盛りできる小さな2号店を構えるのが夢です。田舎の古民家のような場所もいいかなと思っています。そこでは、ふだんなかなかケーキに使われないような変わった食材も洋菓子作りに取り入れてみたいですね」

洋菓子作りを通して、夢はまだまだ広がっていきそうです。

クリスマスには例年、苺のデコレーションケーキやブッシュドノエルなど約6種類のケーキを販売するのだとか。イートインでほっこりとした時間を過ごしたり、アニバーサリーのケーキを買ったり、今後も地元の人々が素敵な時間を過ごせるパティスリーとして、愛され続けるでしょう。

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